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VPP(仮想発電所)について
今日は、21年4月に新たな電力市場が開設されたVPP(仮想発電所)についてのお話です。VPP(仮想発電所)という名前はあまり聞きなれない用語だと思います。2018年の北海道胆振東部地震で北海道のほぼ全域でブラックアウトになり、停電の影響で北海道全域が大混乱したことを覚えていらっしゃる方も多いと思います。
原因は、苫東厚真火力発電所が緊急停止したことで、北海道のすべての発電所が連鎖的に停止してしまったことにあります。
もしその当時VPPがあったら一部の停電で済んだ可能性があります。
日本の電力システムは、長らく東京電力を筆頭として関西電力、九州電力、中部電力、四国電力、東北電力、北海道電力がそれぞれの地域で集中的な仕組みで電力を供給してきました。
国は、2011年3月の東日本大震災の教訓から電力需給を集中的な仕組みから分散的な仕組みに、エネルギーについても再生可能エネルギーなども含めて多様化する方針に転換しました。
VPPは、その電力需給の分散化とエネルギーの多様化を実現する有力なプラットフォームなのです。
VPPは、下の図のように電力受給の調整役を果たすものです。
自前で再生可能エネルギー等の発電がむずかしい企業の場合、VPPを活用することでCo2産出量削減が可能になります。